『熊本大分のうまいもん教えて』 松野美穂

2016年9月24日土曜日

 アマゾンプライムはテレビでもコマーシャルを打っていましたから使っているかどうかは別にして「映画なんかが定額で見れるんだ」とご存知の方は多いだろうと思います。テレビだけでなくヤフーにせよ Google にせよ「アマゾンプライム」で検索するとプロモーションリンクが検索結果の最初に表示されます。では Kindle アンリミテッドはどうでしょう。テレビでもあまり聞かないし検索結果には出るけどプロモーションまでは現状打たれていません。

「値段を気にせずに本が読める」ということが映画やテレビ番組などの映像作品と比べてどうなのかというとこのようなブログを書いている私ですら最初はピンと来ない部分がありました。ものは試しで一ヶ月無料の登録をしたのですがいくつか見えてきたことがあります。

 Facebook なり Twitter なり Instagram なり、SNS を使っているとフォローしているひとが本を出すということが決して珍しいことではなかったりします。しかし値段をみて買うのを躊躇する瞬間を今まで経験してきています。しかしその本が Kindle Unlimited で読める本に入っていたらどうでしょう。ポチるのに迷いがなくなるのではないでしょうか。

 そういう本がいくつか出てきて、今日はそのうちの一冊。松野美穂さんのイラスト集です。



「電子雑誌トルタル」の表紙イラストを描かれている松野さんが熊本の震災後に Twitter で #熊本大分のうまいもん教えて というタグでイラストを投稿されていたのをまとめていたもの。復興支援の一環でイラスト集にまとめて Kindle Direct Publishing で刊行されています。


 これをみたら是非協力をとおもうのが自然なこころの動きです。いや実際、写真とはまた違う食欲のそそられ方しますよ。

 リンクからはイラスト集のページに行くと画面右の通常の購入ボタンの上に「読み放題で読む」ボタンが表示されます。これをクリックで読むことができます。


 下記は書名でアマゾンで検索した結果です。上の画面のひとつ前ですね。この画面でも「Kindle Unlimitedで読む」ボタンが通常の「1-Clickで今すぐ買う」ボタンの代わりに表示されてありますのでここでクリックしても同じように読めます。自分はこのあと iPhone のKindleアプリで読みました。



 アマゾンは Kindle Direct Publishing での自己出版する場合 KDPセレクトという契約を用意しています。その本をアマゾンでしか売らない代わりに作家への報酬率が高くなるというプランですがこの KDP セレクトに登録してある本は Kindle アンリミテッドで読めるようになっています。今回はチャリティー的な使い方ですからアマゾンに絞ってやった方が良いのだろうと思います。

 Kindle アンリミテッドは出版社の本と自己出版の本では報酬の計算に差があり、これについては個人が不利で有り過ぎるという批判もありますし既に先月8月に公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いでアマゾンに立ち入り検査をしていると報じられています。検査を受けて契約内容が変わるかもしれませんが作家としては他のブックサービスにも並べたいところ Kindle アンリミテッドを販路として使いたいとなるとそれができなくなるということで読める本に制限がかかる状況はしばらく続きそうです。それでも読める本がまだありそうなのでもうちょっと有料での使用を引っ張ろうかと考えています。