『のぼうの城 上』 和田竜 ( Kinoppy for iPhone/iPad 1.2.2 )

2012年9月15日土曜日

 先月家族で旅行した際に彦根を訪れてきました。石田三成の居城、佐和山城あとが見下ろすまちです。彦根における三成人気が高いことを感じながら歩いていました。

 さて先日 iPhone4 で紀伊國屋の出しているブックリーダー Kinoppy を久しぶりに開き『のぼうの城』の上巻をダウンロードしました。読んでみて初めて本屋の店頭でしきりと見かけていたこの作品の主人公が「のぼう様」こと成田長親だけでなく、石田三成でもあることに気が付きました。彦根をあるく前に読んでおけば良かった。そのまちに足を運んだあとに寧ろ石田三成についてのあれこれが近づいてくるようで、面白いものだと思いながら。


 iPhone で本を購入したのですが、ちょっと問題点に行き遭ったのでそれもあわせてちょっと書きます。

「使用可能なメモリが少なくなっています」

Kinoppy で「ランキング」のメニューに入ってあれこれ眺めていたのですが。



『のぼうの城』を見つけ、そういえば前から気にはなっているが読んでいないなぁ、と。所謂「いま売れていると評判の本」はなかなか買うに至りません。買うのは良いのですが、置いておく場所がないからです。評判に反してこの結末は……というような作品にも何度かあっている。いや、気に入っている本ですら手放してしまっている実態があるので、私のような需要をもっているひとがどれくらいおられるのかは分かりませんが、e-book というものが生まれる理由のひとつではあろうかとおもいます。



 ここで思わぬ事態。「使用可能なメモリが少なくなっています。ホームボタンを2度押しして使用していないアプリを終了後、再度購入操作を実施してください」とメッセージが表示されました。


 現在 iPhone はマルチタスクになっていますが、だからといって背後で起動されているタスクを落とさねばならない事態になったのは初めて。最初はそもそも iOS もシングルタスクだった訳ですが。そういえば音楽をダウンロードする際も、かならず PC で iTunes で購入したものを同期して来ました。これは元々 iPhone を使う前から…… iPod は持っていなかったので…… iTunes を使ってきたからですが、下巻は Kinoppy for PC で買うか……と思った次第。



 購入できた……と思ったらここからダウンロード継続。


 やはり現在の 3G 回線でのダウンロードには限界があります。今後また技術的なイノベーションがあり、意識せずにいろいろな作品が目の前に現出するようなことが起きるのではないかと思ったりもします。

豊平文庫に操作が似てきた




 先にも書いたように Kinoppy は久しぶりに触ったのですが、操作が私の好きな青空文庫リーダー「豊平文庫」に似ていたので良い感触を感じました。

 文字を触ったままにするとその語句が選択状態になり、かつ左横にズーム表示されます。さらにドラッグすると選択範囲が広がります。

 また、コピー/辞書/マーク/Web検索 のメニューが表示されます。辞書はインストールされていれば「大辞林」や「大辞泉」での検索ができる。Web検索は Google か Wikipedia での検索が選べて結果は Kinoppy のアプリの中で表示されます。コピーは「豊平文庫」にもある機能ですが、そのままネット検索できるのは汎用的な機能となっているのでしょうね。



 ページをタップすると左上に本を綴じるための☓マーク、下部に栞、輝度の調節、フォントの調節、拡縮、などの機能メニューが表示されます。現ページ/総ページの情報も表示されます。


 すでにほぼ読み終えていて、下巻もわりとすぐに買ってしまいそうな気がします。

 ところで、Kinoppy で扱っているフォーマットは .book 、 XMDF 、 HyComic 、 EPUB3 だそうだが、書籍データはどこで管理する思想なのだろうか。PC 側であれこれ見たが分かりませんでした。iPhone では書籍を「アドオン」と表現していたが。