昨年末に Project Management Professional という資格を取得しました。PMP という略称でよく呼ばれる、アメリカの非営利団体 Project Managemento Institute (略称 PMI )が主催し認可している国際資格です。プロジェクトというのはよく使うことばですが、改めて定義すると「期限を設定して何かを成し遂げる」ことの総称といえるかと思います。建物や設備を建築するのも、会社を設立したり店舗を開いたりするのも、システム開発もプロジェクト。イベントを開催するのもプロジェクト。本を出版するのも、プロジェクトでしょうね。つまり、広く適用し活用できる資格なのだろうとおもいます。
この PMP という資格、更新が必要なルールとなっています。3年を単位として、プロジェクトマネジメントに関する勉強を行い60ポイントをPMIに申告するのです。1ポイント1時間が目安。シンポジウムや研修会への参加、e-learning、自習、研究書の執筆、ボランティア参加などのカテゴリーが設定されていて、ウェブから登録申告できるようになっています。この PDU と呼ばれるポイントが規定に足らないと資格は停止になるというのですね。
実際に資格を取ってみて資格維持のための勉強をしてみようとすると、研修会や e-learning だけだと時間とお金が追いつかないと実感できます。自然と自習もやってみようとなるのですね。
書籍を探してみると分かるのですが、和書にせよ、原書にせよ( PMP はアメリカの団体が主催する資格ですから、当然英語で執筆された書籍のほうが多いのです)試験合格に向けてのテキストの方がたくさん見つかります。プロジェクトマネジメントについて得た知識を実際に適用したり、事例分析したりした書籍の方が少ないようです。そういった書籍を都度購入しているとそれはそれでお金と書籍の保管場所が大変なので図書館で借りられないかと思うのですが、経営学に関するような専門書をたくさん置いている図書館というのが意外とありません。
では e-book ならどうだ……と調べると英語の原書は Amazon でならばたくさん検索で出て来ました。試験問題集の方が多いのは和書と同じようです。もちろん原書を読んで勉強すれば良いのですが、日本語で書かれたものは無いのかと「PMP 日本語」にキーワードを変えて検索してみたら、1冊だけありました。1冊だけ!
『失敗事例から学ぶプロジェクトマネジメント』は100円です。出版社から出されたものではなく、佐藤美一さんが個人で作成したコンテンツを Kindle に流し込んだものだろうとおもいます。つい先月登録されています。
Microsoft PowerPoint を使ったかと推測される表紙には悪びれることなく「本社は PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)保持者の方が、継続資格要求事項(CCR)プログラムに規定されている PDU を獲得することを目的としています。本書を活用する事で、1~2 PDU の獲得が可能です」と記載されています。
そもそもプロジェクトマネジメントに関する資格を持っているひとが受け身で資格継続のための勉強機会を待っているだけ、などという事はあり得ずある程度創造的に情報をとらえに行くものだろうとおもいます。佐藤さんが自らの勉強を公開して他の PMP 資格保持の機会を共有しようとする、というのはまさに PMP の資格の意味を正しくとらえておられるのではないでしょうか。私は寧ろ、このようなコンテンツの登録が1件しか検索できず同じような試みが見られない事の方に驚きました。
実のところ個人からの出版ということで、校閲・校正の観点からはおかしいところがありました。具体的にはほぼ数字に関する部分が何らかの原因でずれてしまっていました。下記のように全角の数字で記述しているところは何の問題もありません。
ですが、半角の数字を使うとおかしくなるようで「130日」「120月」などあり得ない記述になってしまっています。
他に挿入されているはずの画像が表示されない、章の切れ目に空白のページが挿入されている、などいくつかありました。ただ、100円です。内容は数字以外の部分については問題なく理解できましたし、途中で著者からの課題提起とコメントが挿入されていて、読んだ各自がそれを受けてさらに論述することで実践的な勉強になり得ることが確認できました。
これから私も当書について短いまとめノートを作って PMI のウェブサイトから PDU 登録申請を提出することになります。それだけではなく他のテーマで作成したプロジェクト・マネジメントに関するノートを e-book でアマゾンに上げることになりそうだと思っています。少し前までは自分でブログなど開設してそこで発表していくというような手段を考えていました。もちろんブログのようなフリーでアクセスできるやり方と並行して行なっても良いのでしょうが、e-book でライブラリ化していくという方法はもっと広まってよいのではないかと考えるようになりました。別に Amazon でなくて良いのですが、プロジェクトマネジメントの研究成果が企業や個人のなかで死蔵されず、ライブラリ化され共有されたことで結果的に日本の経営に関する知識水準が向上する結果となれば良いのではないでしょうか。
この PMP という資格、更新が必要なルールとなっています。3年を単位として、プロジェクトマネジメントに関する勉強を行い60ポイントをPMIに申告するのです。1ポイント1時間が目安。シンポジウムや研修会への参加、e-learning、自習、研究書の執筆、ボランティア参加などのカテゴリーが設定されていて、ウェブから登録申告できるようになっています。この PDU と呼ばれるポイントが規定に足らないと資格は停止になるというのですね。
実際に資格を取ってみて資格維持のための勉強をしてみようとすると、研修会や e-learning だけだと時間とお金が追いつかないと実感できます。自然と自習もやってみようとなるのですね。
書籍を探してみると分かるのですが、和書にせよ、原書にせよ( PMP はアメリカの団体が主催する資格ですから、当然英語で執筆された書籍のほうが多いのです)試験合格に向けてのテキストの方がたくさん見つかります。プロジェクトマネジメントについて得た知識を実際に適用したり、事例分析したりした書籍の方が少ないようです。そういった書籍を都度購入しているとそれはそれでお金と書籍の保管場所が大変なので図書館で借りられないかと思うのですが、経営学に関するような専門書をたくさん置いている図書館というのが意外とありません。
では e-book ならどうだ……と調べると英語の原書は Amazon でならばたくさん検索で出て来ました。試験問題集の方が多いのは和書と同じようです。もちろん原書を読んで勉強すれば良いのですが、日本語で書かれたものは無いのかと「PMP 日本語」にキーワードを変えて検索してみたら、1冊だけありました。1冊だけ!
自己出版の可能性
『失敗事例から学ぶプロジェクトマネジメント』は100円です。出版社から出されたものではなく、佐藤美一さんが個人で作成したコンテンツを Kindle に流し込んだものだろうとおもいます。つい先月登録されています。
Microsoft PowerPoint を使ったかと推測される表紙には悪びれることなく「本社は PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)保持者の方が、継続資格要求事項(CCR)プログラムに規定されている PDU を獲得することを目的としています。本書を活用する事で、1~2 PDU の獲得が可能です」と記載されています。
そもそもプロジェクトマネジメントに関する資格を持っているひとが受け身で資格継続のための勉強機会を待っているだけ、などという事はあり得ずある程度創造的に情報をとらえに行くものだろうとおもいます。佐藤さんが自らの勉強を公開して他の PMP 資格保持の機会を共有しようとする、というのはまさに PMP の資格の意味を正しくとらえておられるのではないでしょうか。私は寧ろ、このようなコンテンツの登録が1件しか検索できず同じような試みが見られない事の方に驚きました。
実のところ個人からの出版ということで、校閲・校正の観点からはおかしいところがありました。具体的にはほぼ数字に関する部分が何らかの原因でずれてしまっていました。下記のように全角の数字で記述しているところは何の問題もありません。
ですが、半角の数字を使うとおかしくなるようで「130日」「120月」などあり得ない記述になってしまっています。
他に挿入されているはずの画像が表示されない、章の切れ目に空白のページが挿入されている、などいくつかありました。ただ、100円です。内容は数字以外の部分については問題なく理解できましたし、途中で著者からの課題提起とコメントが挿入されていて、読んだ各自がそれを受けてさらに論述することで実践的な勉強になり得ることが確認できました。
これから私も当書について短いまとめノートを作って PMI のウェブサイトから PDU 登録申請を提出することになります。それだけではなく他のテーマで作成したプロジェクト・マネジメントに関するノートを e-book でアマゾンに上げることになりそうだと思っています。少し前までは自分でブログなど開設してそこで発表していくというような手段を考えていました。もちろんブログのようなフリーでアクセスできるやり方と並行して行なっても良いのでしょうが、e-book でライブラリ化していくという方法はもっと広まってよいのではないかと考えるようになりました。別に Amazon でなくて良いのですが、プロジェクトマネジメントの研究成果が企業や個人のなかで死蔵されず、ライブラリ化され共有されたことで結果的に日本の経営に関する知識水準が向上する結果となれば良いのではないでしょうか。
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