『NHKラジオ 英語で読む村上春樹-世界のなかの日本文学』 (紀伊國屋書店 Book Store)

2013年6月22日土曜日

 この春から紀伊國屋書店ブックストアで NHK テキストが e-book で発売されています。

 教材テキストというものはは使い方によっては e-book に「向いている」のではないかとおもいます。紙でテキストがあれば勉強しつつテキストに書き込むという行為ができますが、何かノートを別に用意したうえで望めば e-book は場所をとらず、最新のものが手元に届きます。

 私も英語など勉強しようと挑戦しては挫折しているひとりなので、1冊買ってみました。ラジオ講座のテキストです。
 
  私は『1Q84』も『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』も読んでいません。村上さんの作品を「購入した」のは『アンダーグラウンド』か『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』以来ではないかと思います。

 テキストは村上春樹の短編小説『象の消滅』の英訳と原文の対比、そしてポイントについてのコラムがついています。読むだけでも楽しめますし勉強もできるでしょうが、折角なのでラジオで聞きながら読みたいですね。テキストの表紙の左下に「インターネットで番組が聴けます! NHK ネットラジオ」とありますが、対応した iPhone アプリ「らじる★らじる」をダウンロードしました。NHK ネットラジオは radiko には対応していないみたいですね。
これでアプリで番組を流しながらテキストを読む、というやりかたが取れます。
アプリで鳴らして Kinoppy に切り替えて読む、ということです。

 読むだけだとそれほど頭に入らないので、ノートを横に一冊置いておいて手を動かしながら聞くと良いみたいだぞと気がついたところです。

 ただこの講座の場合初回放送と再放送で週に2回しか放送が無いのですね。「らじる★らじる」は放送予約の機能があって、放送が始まる前にポップアップやアラーム音で知らせてもらうことが出来るのですが、本日予約が漏れていて再放送を綺麗に聞き忘れました……毎日同じ時間に放送、とかいう講座の方が習慣づけ上いいのでしょうか。
  あるいは Podcast で好きなときに聞けたらなどと考えたりしました。実際、ラジオを Podcast に取り込むようなサービスも実際あるようなのですが、日本のラジオで対応しているところは無さそうでした。従来も NHK は英会話などの講座をテープで販売している商品がありましたので、同じようなサービスとしてそれなりの値段で提供するということもありえるのかもしれません。

 また App Store では英会話講座と連動したアプリがあがっていたりするのですが、結構良いお値段がします。NHK の各テキストの良いところは適度な投資で質の高い勉強が(その気になれば)出来る、というところなのでテキスト代だけでもうちょっと頑張ってみろよと自分に言い聞かせています。

 最後に余談なのですが、テキストをちょっと拡大しようとおもって操作すると、画面が「フリースクロール」というモードに変わってしまうのですね。この「フリースクロール」がそんなに操作し易くはなくて、ちょっと戸惑いました。「フリースクロール」モードだと画面拡大はできるのですが元に戻さないと改ページができないのですね。

 これは機能が不十分というよりは、やはりテキストについてはスマートフォンよりはタブレットのサイズの端末で使うのが良いということなのではないかとおもいました。ある程度の大きさがあれば、いちいち拡大しようなどとは思わないですからね。