iPad での Kindle アプリからの購入

2013年8月8日木曜日

 昨年の末ごろに、PMP (Project Management Professional) という資格を勤務先の出資で取得させてもらいました。そして今月からは別の資格、ITIL Expert Level というものにトライさせてもらえることになりました。ITIL、というのは IT Infrastracture Library の略、IT サービスをうまいこと運営していくための要素をまとめたもので、エキスパート・レベルというと上位の資格であり、何ヶ月かかけて取得するという結構難関なものにチャレンジしていることになります。勤務先から取得を義務付けられた……というよりは、この方面のエキスパートとしてある程度のスキルを身につけることが勤務者としての私の方向となってきています。積極的にそう志向していた訳ではないのですが。

 さて、先に ITIL Expert Level の研修のオリエンテーションに出席したところ、いきなり iPad を渡されました。何ヶ月もかかるというだけあってテキストもそれなりの厚さになります。持ち運びも大変だという意見がこの間受講者から出ていたのだそうで、テキストはウェブインターフェースの e-learning サイトから PDF をダウンロードして iBooks で読んでもらいます、ということなのです。この iPad、研修費用に含まれているのですが「差し上げますので研修以外にもご自由に使って下さい」とのことで勤務先に iPad を買ってもらったような形になってしまいました。この間テキストリーダーとしても使い始め、すでに研修も進んでいます。


Amazon での e-book 購入は iPad で出来るのか

この間 iPhone4 と PC のみの使用感で e-book reviews Japan を書いてきたという体たらくであった訳ですが、いきなりタブレットで使用感を確かめる環境を得たことにもなりました。

 早速確かめたのが、Amazon の e-book の購入 iPad で出来るのか……ということです。

 というのは先日 iPhone4 で Amazon モバイルのアプリのアップデートが出ていたので説明をちらっと読んだところ、Ver. 2.5.0 で「Amazon.co.jp でのお買い物が iPad アプリで可能になりました」と書かれていたのです。

 結論からいうと e-book については現在も購入ができません。和書や他の品目だと出来る……ということのようです。それならば以前から出来たような気もするのですが、私の気のせいで実は iPhone/iPad アプリでは制限があったのを見落としていたのかもしれません。Kindle 端末では e-book も購入できると聞いていますが、差別化しないではおけないということなのでしょうか。
  iPad の Amazon モバイルアプリで Kindle ストアを参照した場合は「1-Clickで今すぐ買う」のボタンは表示されません。「ほしい物リストへ」ボタンだけなので、アプリで出来るのはリストへの登録までとなります。

購入はブラウザからやってくれ……というのが現時点の Amazon の言い分です。もちろん、iPad の画面の大きさならば Safari なりで開き直して購入行為をやるのはそれほど苦ではありません。ただ、二度手間であることは確か。確か Kindle Fire HD や Paperwhite では 1-click 購入が出来たかと思いますのでその辺りの差別化は今のところ譲れないという戦略上の判断ということなのでしょうか。


本の別天地への夢想


 この blog はユーザーからみた時にどんな良い物があるのか紹介しよう、という立場なので企業戦略がどうこうということは書かずにおきたいとおもいます。iPad にしろ Kindle Fire にしろ共通基盤を目指すのならばより便利にすべきではないか……というような野暮なことも書きたくありません。実際、経営するひとたちにもそれぞれの展望や視点があるだろうと思うだけです。

 ただ Apple と Amazon といった突出して強い地位を持っている2社以外の企業にとって微かなチャンスがあるので頑張ってチャレンジしてはどうでしょうか、と思う程度です。

 今のところ kobo には食指が動きません。SHARP の GARAPAGOS は高い。SONY Reader は手の届く値段……。いや、ハードだけ良い物を作れば良いわけではないのですが。

 ただ、iOS や Amazon のように企業が持っているサービス基盤ではなく、著者と読者の互助組織みたいなものが理想的なサービス基盤をつくってそれに優れたハードメーカーが提携する、というような夢物語を考えても良いような気がします。Amazon の微かな躊躇に気がついて、そんなことぐらい考えても良いのではを思うに至りました。