「置き場所要らずでたのしー」 鷹野凌 - 第1回 デジタル読書ってこんなに楽しい! ライトニングトーク大会より

2017年10月8日日曜日

 2017年9月30日(土)、NPO法人日本独立作家同盟主催で様々な視点からデジタル読書の楽しみ方を紹介するライトニング・トーク大会を行いました。

 10人が登壇したのですが、その内容をひとりづつ、テキストで紹介していきます。三番目の登壇者 鷹野凌さんのライトニング・トークです。



 置き場所要らずで、たのしー! (会場笑)

 鷹野凌たかのりょうでございます。

「アフタヌーン」という講談社の漫画誌 ※1 を皆さん、ご存知でしょうか。知ってる方! ……はい、ほとんど、ご存知ですね。B5サイズ、毎号1,000ページ越え、というすさまじい漫画誌ですね。だいたい一冊 4.2 cm、1.2 kg ぐらいある、「雑誌鈍器」とも呼ばれている雑誌でございます。

 私、高校生時代からですね、この「アフタヌーン」だけはずーっと毎月買い続けて数十年ここまできました。紙で買ってた頃はですね、根が不精なものですから、部屋の隅に積んでたんですね。で……当時東京に住んでたんですが 2011年3月11日、東京都でも震度5強の大地震がございました。本棚から本が降ってきましたね。本棚がすぐ(手を伸ばして)ここにあって、「揺れ始めたな……あ! やっべ!!」ってこう、必死に押さえてたらもう上から本がばたばたばたばら自分の頭に落ちてくる。そんな体験をしました。

「アフタヌーン」は部屋の隅にこう、積んであったんですがもちろん、ばさーっと崩れておりました。「アフタヌーン山」があったんですけどね、みごとに、崩れました。

 で、教訓。

 こまめに捨てなきゃダメですね。新聞とか雑誌とか買ってた頃は本当に自分が不精なのが嫌になるくらい積み重なってから廃品回収とか捨てるとか、そういうふうにしていたんですけれど、それを機会にですね、なるべく断捨離を、しようか……な……? でもできないな……という日々を過ごしていました。

 2013年11月25日の「アフタヌーン」、2014年1月号、この頃からなんとデジタル化されたんですね。ついに! 待ち望んでました。ほんとに待ってました。という訳で今、現在、こんな感じになってます。

 これ全部「アフタヌーン」です。47冊あります。47冊。約四年分です。全部すぐダウンロードできます。というかこれ(タブレットを示して)に入ってます。もしこれが紙だと2メートル超えます。平積みにして。このぐらいに、なります。

 置き場所いらずで、たーのしー!

 というわけで、ありがとうございました。



※1 月刊アフタヌーン …… 講談社から発行されている月刊漫画雑誌。1986年創刊、藤島康介『ああっ女神さまっ』、岩明均『寄生獣』、沙村広明『無限の住人』、漆原友紀『蟲師』などが連載作品として生まれている。「雑誌鈍器」とはこのような威容からきた呼び名。


登壇者
鷹野 凌(たかの りょう)
フリーライター、ブロガー。NPO法人日本独立作家同盟理事長。実践女子短期大学非常勤
講講師。著書に『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』など。